スーツの上下色違いはNG?コーディネート例や着こなすコツを紹介

スーツの着こなし

2022.4.7

目次

スーツを上下色違いで着こなしている人を見ると、自分も試してみようかなという気持ちになりますよね。しかし一方で、「組み合わせが難しそう」と諦めてしまう方もいるでしょう。また「そもそもスーツの上下を色違いは着こなしとしてありなの?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。

そこで今回は、上下色違いのスーツ着用についてご紹介します。そもそも着て良いのかという点はもちろん、組み合わせのポイントやコーディネート例、就活生はどうなのかについても解説しているので、ぜひご参考にしてみてください。

上下で色違いのスーツ(ジャケパン)はNG?

結論から言うと、上下色違いのスーツの着用(ジャケパンスタイル)は着こなしとして問題ありません。しかし企業によっては、上下色違いの着こなしはスーツではなくオフィスカジュアルとして捉えるケースがあります。オフィスカジュアルNGの企業だと、禁止されるケースもあると覚えておきましょう。

なお、近年はワークスタイルの多様性から働き方や働く姿勢、服装などに関して欧米スタイルが浸透しています。そのため、上下色違いのスーツが今よりもあたりまえになる日がくることもあるのかもしれませんね。

上下で別のスーツを着てもOKな例

以下のケースなら、上下色違いのスーツを気にせず着用できます。

オフィスカジュアルを採用している企業

ひとつが、オフィスカジュアルを採用している企業で働いている場合です。オフィスカジュアルを進めている企業では、上下揃いのスーツを着ている方もいれば、上下色違いのスーツを着ている方もいます。そういったところでは周りの目を気にすることなく、自分の好きなスーツスタイルを楽しむことができるでしょう。

結婚式の二次会

もうひとつが、結婚式の二次会です。最近の結婚式は、かっちりとしたスーツではなく、カジュアルな装いで参列するケースも珍しいことではありません。二次会ともなると新郎新婦の友人だけでお祝いすることも多いため、気兼ねなく上下色違いのスーツを着用できます。

上下色違いのスーツ(ジャケパン)OKの業界・職種とは?

こちらでは、上下色違いのスーツがOKとされる業界・職種をご紹介します。

アパレル業界

まずは、アパレル業界です。お客さまへのコーディネート提案や買いつけなど、アパレル業界はファッションに関する知識や社員のセンスが重要になるため、服装に関しては比較的おおらかです。もちろんおしゃれで個性的なら何でも良いというわけではありません。企業が展開するブランドとの親和性を求められることもあるため、それらも踏まえて服装を考えてみましょう。

広告業界

次に、広告業界です。広告業界は流行に敏感で、常にトレンドを把握する業界です。働く人は常に新しいことに関心を示し、柔軟にものごとをとらえながら自分のセンスを磨きます。このことから、広告業界では服装に細かなルールや縛りがほとんどないといえます。なお、営業職のように顧客と直接顔を合わせることの多い職種は、きちんとしたフォーマルな服装が好まれる可能性が高いです。

IT業界

IT業界は他の業界と比べると比較的新しい業界なので、服装への柔軟な場合が多い・長時間パソコンと向き合って作業しなければならなかったりもするため、上下色違いのスーツを着用してもマイナスの印象を持たれにくいです。むしろ長時間のパソコン作業があるため、体への負担が少ないカジュアルな服装を推奨する企業も少なくないといえます。

上下で別のスーツを着るとNGな例

上下色違いのスーツを着るのがダメなケースはどんなときでしょうか。

営業などで、社外の人と関わる場合

営業などで社外の人と会うときは、上下色違いのスーツは避けたほうが賢明です。

仮におしゃれな組み合わせでも、そのラフな印象から「時間にルーズなのでは?」「きちんとしているのか?」などの不信感を抱かせてしまうことがあるかもしれません。

会社の信頼を損ねないためにも、営業や商談、打ち合わせなどで社外の人と会うときは上下揃いのスーツを着ましょう。

上下色違いのスーツ(ジャケパン)NGの業界・職種とは?

こちらでは、上下色違いのスーツの着用に後ろ向きな業界・職種をご紹介します。

金融業界

ひとつは、金融業界です。お客さまから信頼を得て取引を行うため、真面目、誠実、信頼できそうなど、真摯な雰囲気が感じられる服装(暗めの上下同じ色のスーツ)が好ましいです。

不動産業界

もうひとつが、不動産業界です。不動産業界もお客さまの信頼を得てなり立つ仕事なので、服装はフォーマルな印象を与える上下同じ色のスーツが好ましいでしょう。カジュアル寄りの服装は、お客さまの信頼を損ねるかもしれないため避けたほうが良いといえます。

上下別のスーツを組み合わせる際のコツ

上下色違いのスーツを組み合わせるときは、以下のポイントに留意しましょう。

ジャストサイズのものを選ぶ

ジャケットは、ジャストサイズのものを選びましょう。フィット感のあるスーツにすることで、すっきりした装いになり、おしゃれ度もアップします。

着丈のバランスを考える

上下色違いのスーツを着るときは、上下の着丈のバランスを合わせましょう。例えば、ジャケットは細身なのにパンツが大きいと、全体的にバランスが悪く、場合によってはだらしなく見えてしまいます。着丈を合わせて、上下の組み合わせを自然に見えるレベルまで高めましょう。

サイズや着丈のバランスを考えるならオーダースーツという選択肢もあります。オーダースーツの種類については次のコラムもご参照ください。

上下で同系色を使用しない

上下で同系色にすると、メリハリがありません。ネイビーにホワイトや明るいベージュというように、メリハリのある色の組み合わせを意識しましょう。どうしても同系色でまとめたい場合は、ブラック×グレーのようにシンプルな組み合わせにすると華美にならず、ビジネスシーンにもスッとなじみます。

上にダークカラーを使用する

ジャケットにダークカラーを使用すると、初心者の方でも組み合わせやすくなります。まずは、ブラックやネイビーなどの定番カラーから始めてみましょう。

ジャケットとパンツの明暗を逆にする

ジャケットの色をやや明るめにするなら、パンツには暗めの色を選びましょう。下半身に暗めの色を持ってくると落ち着きのあるコーディネートになります。なお、ダークカラーのジャケットを合わせる場合は、パンツはやや明るめの色を選ぶとまとまりが出やすいです。初心者にも取り入れやすいコーディネートなので、ぜひ試してみてください。

靴やベルト、ネクタイは色味を揃える

靴やベルト、ネクタイは色味を揃えることが大切です。上下色違いのスーツは、どうしても通常のスーツを着用するよりも身に纏う色が多くなります。色を多く使うとまとまりがなくなり、チグハグな印象を与えてしまうため、小物類の色味を揃えて統一感を演出してください。

無地と柄の組み合わせを考える

無地と柄の組み合わせを考えてみましょう。例えば、無地のジャケットは同じく無地のパンツと相性が良いですが、柄のパンツとも組み合わせ次第でおしゃれになるかもしれません。また、柄のジャケットは組み合わせが難しいですが、無地のパンツと合わせることでふだん使いしやすい装いになるでしょう。

季節によって生地を変える

季節によって生地を変えてみてはいかがでしょうか。夏はリネンで冬はツイード、というように季節感のある生地の素材を選べば、よりこだわりの組み合わせを見つけられるかもしれません。

おすすめのコーディネート例

こちらでは、おすすめのコーディネート例についてご紹介します。

チャコール×グレー

ネイビーのジャケットとグレーのパンツを着た男性

チャコールとグレーの組み合わせは、爽やかで知的な印象を与えます。生地の素材などを変えてカジュアルさをプラスしても、きちんとした上品な印象は崩れません。

ストライプ×ホワイト

水色と白のストライプのジャケットと白のパンツを着た男性

ストライプとホワイトの組み合わせは、爽やかで品があります。ストライプの種類などによっては都会的で洗練された印象になるため、お好みの組み合わせに加えてみてはいかがでしょうか。

ブラック×ベージュ

重厚なブラックとベージュの組み合わせは、流行に左右されないトラッドな雰囲気があります。シンプルながら飽きが来ない組み合わせなので、ぜひ試してみてください。

チェック×グレー

チェックのダブルジェケットとグレーのパンツを着た男性

落ち着きのある色合いのチェック柄のジャケットには、グレーのパンツが合います。ジャケットがネイビーなら大人っぽくなりますし、ブラウン系ならやわらかい印象になるでしょう。ちょっとした差し色で印象が変わるため、小物にもこだわってみてはいかがでしょうか。

ネイビー×ベージュ

ネイビーのジャケットは季節を問わず着用できるため、初心者にもおすすめです。ベージュのチノパンと合わせると爽やかな印象に仕上がりますし、ホワイトなら爽やかさに加えて個性をプラスできます。

ブラウン×カーキ

アースカラーの組み合わせは、固すぎないナチュラルな印象に仕上がります。ブラウンとカーキは相性が良く、まとまりのあるコーディネートになるため、ファッションセンスに自信がない方でも安心! おしゃれ上級者の装いを楽しめます。

上下色違いのレディーススーツのマナーとは?

こちらでは、上下色違いのレディーススーツの選び方や着こなしのコツをご紹介します。

上下を柄もので揃えない

上下を柄ものにすると、落ち着きのある色でまとめてもごちゃごちゃした印象になります。オフィスで浮いてしまう可能性があるため、上下無地にするか、どちらか一方を柄ものにしましょう。

上下で色をはっきり分ける

上下の色がはっきり分かれていると、着こなしにメリハリが出ます。フォーマルさを演出するならブラックやグレー系の落ち着いた色でまとめ、多少カジュアルさを出したいなら「ベージュ/チャコール」×「ブラック/グレー」などのように上下の色をはっきり分けましょう。ネイビー×ホワイトのように色が離れている組み合わせは、よりカジュアルな印象になります。

ブラックホワイト・グレー系を1色は入れる

モノトーンを取り入れると落ち着きのあるコーディネートになるため、ブラック・ホワイト・グレー系を1色は入れましょう。

上下の素材を統一する

上下の素材を同じにすると、統一感が出て見た目の印象がすっきりします。もちろん異素材コーデもすてきですが、ファッションセンスが問われるため、初心者の方にはあまりおすすめはできません。上下色違いのコーディネートに慣れるまでは、同じ素材のもので揃えてください。

ジャケットとボトムスのバランスにも気を配る

全体的にまとまりがなければ、違和感のあるコーディネートになります。ジャケットとボトムスの色のバランスに気を配り、統一感のあるコーディネートを目指しましょう。また、ジャケットやボトムスの形・長さにも気を配りましょう。ジャケットが長めならパンツスタイル、短めならスカートスタイルが合います。バランスの取れた美しいシルエットになるようチェックしてみてください。

スーツ以外のアイテムの色数は少なくする

インナーやバッグ、小物類などのスーツ以外のアイテムの色数を少なくしましょう。色が増えると子どもっぽい印象になるため、ビジネスシーンには不向きです。トータルの色数が2〜3色になるように、コーディネートを考えてみてください。

パンツにベルトループがついているならベルトを着用する

ベルトループがついているパンツを着用する場合は、ベルトをしましょう。男性の場合は右巻き(ベルトの先が左にくる巻き方)ですが、女性は逆の左巻き(ベルトの先が右にくる巻き方)でベルトをします。

レディースのおすすめコーディネート例

こちらでは、女性向けにおすすめの色の組み合わせをご紹介します。

グレー×ブラック

ダークカラーの組み合わせは、フォーマルな場面にも対応できるためビジネス向きです。グレーの明度を変えることで見た目の印象が変わり、ライトグレーならカジュアル寄りに、ダークグレーならフォーマル寄りになります。

ベージュ×ブラック

ベージュとブラックの組み合わせは、レディーススーツでは定番です。ジャケットをベージュにすればやわらかい雰囲気になり、パンツをベージュにすればフォーマル感を演出できます。

ネイビー×グレー

ネイビー×グレーは、簡単におしゃれな雰囲気を演出できるため人気があるコーディネートです。カジュアル度とフォーマル度のバランスが良い組み合わせで、グレーを暗めにすればよりフォーマル寄りになります。

ネイビー×ベージュ

明るく爽やかな印象を出したいなら、ネイビー×ベージュがおすすめです。春夏におすすめの組み合わせで、白っぽいライトベージュを使うとより夏っぽさが出ます。

ダークグレー×ホワイト

爽やかかつフォーマルな組み合わせを楽しむなら、ダークグレー×ホワイトのモノトーンコーデが良いでしょう。まとまりが良いため相手にマイナスな印象を与えないですし、メリハリのあるコーディネートなのでビジネスにもおすすめです。

よくある質問

スーツの着こなしに関するよくある質問をまとめました。

就活でスーツの上下の色が微妙に違うのはNG?

スーツの上下の色が微妙に違っていても、就活の面接は受けられます。ただし、ジャケットの色は自分で思っている以上に目立つ可能性があるため注意が必要です。

上下色違いのスーツ「だけしか持っていない」というのと、上下色違いのスーツ「でも構わない」では意味が大きく異なります。企業によっては「身だしなみに関する意識が低い」「カジュアルで緊張感がない」など、マイナスのイメージを持たれることもあるかもしれません。経済的な理由などがない限り、上下同じ色のスーツを一着は用意しておきましょう。

どうしても上下同じものにできない場合はどうすれば良い?

就活のとき、やむを得ない事情から上下色違いのスーツを着るという方もいるでしょう。しかし、それで面接が受けられないなんてことはありません。上下色違いのスーツに不満を感じる方もいるかもしれませんが、今やれる精一杯を試しましょう。

そもそも、企業によって求める人材には違いがあります。「優秀な学生であれば服装に関係なく採用したい」という企業もいるでしょうし、「センスのあるおしゃれな学生を採用したい」という企業もいます。例えば、アパレル業界や広告業界、IT業界などは比較的おおらかな対応なので、上下色違いのスーツを着ていてもマイナスな印象を与える可能性は低いといえます。

外部の人と会う業種・職種(公務員・不動産・金融・営業職など)の採用面接は別ですが、志望している業界や職種、企業によっては、あえて上下色違いのスーツを着用して自分のセンス・個性をアピールするという方法も取れるかもしれません。

男女で違いはある?

男性よりも女性のほうが、上下色違いのスーツを着ても何も言われないケースが多いかもしれません。面接などの際、服装の規定がなければ男性はスーツを着ることになりますが、女性の場合は上下揃いのスーツやジャケットのみなど、さまざまな選択肢があります。

まとめ

上下色違いのスーツは、どこでも認められているわけではありませんが、欧米の影響から次第に広まることが予想されます。TPOに配慮しつつ、カジュアルになりすぎないように上下色違いのスーツの着こなしを楽しみましょう。

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西林 和之
Writer
西林 和之
株式会社花菱
2015年HANABISHIに入社。経営企画部を経て、現在はマーケティンググループ長として、販売の企画、コンテンツマーケティング等を担当。
2015年HANABISHIに入社。経営企画部を経て、現在はマーケティンググループ長として、販売の企画、コンテンツマーケティング等を担当。
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